5.1. 計算クラスターの作成¶
計算クラスターを作成する前に、以下の要件を満たしていることを確認してください。
- [VMプライベート]、[VMパブリック]、[計算API]、および [VMバックアップ] のトラフィックタイプは、ネットワークに割り当てられます。推奨されるネットワーク構成の詳細については、ネットワークとトラフィックタイプの管理を参照してください。
- 計算クラスターに追加するノードが、それらのネットワーク、および [VMパブリック] トラフィックタイプと同じネットワークに接続しています。
- 計算クラスターに追加するノードのCPUモデルは同じです(Setting virtual machine CPU modelを参照)。
- (推奨)管理ノードの高可用性が有効になっています(高可用性の有効化を参照)。
計算クラスターを作成するには、[計算] 画面を開いて、[計算クラスターを作成] をクリックし、[計算クラスターを設定] ウィンドウで以下の作業を行います。
[ノード] の手順で、計算クラスターにノードを追加します。
計算クラスターに追加するノードを選択します。選択できるのは、ネットワーク状態が [設定済み] となっているノードだけです。管理ノード高可用性クラスター内のノードは、自動的に選択されて、計算クラスターに接続します。
注釈
計算クラスターでは、セルフサービスユーザーがKubernetesマスターノードの高可用性を有効にできるようにするために、少なくとも3つのノードが必要です。
ノードのネットワークインターフェースが設定されていない場合は、歯車のアイコンをクリックし、必要に応じてネットワークを選択し、[適用] をクリックします。
[次へ] をクリックします。
[物理ネットワーク] の手順で、以下の手順を実行します。
必要に応じて、IPアドレス管理を有効にします。
- IPアドレス管理を有効にすると、ネットワークに接続されているVMには、ビルトインDHCPサーバーによって割り当てプールからIPアドレスが自動的に割り当てられ、カスタムDNSサーバーが使用されます。また、なりすまし保護は、デフォルトですべてのVMネットワークポートに対して有効になります。各VMネットワークインターフェースは、IPアドレスとMACアドレスが割り当てられている場合のみ、IPパケットを送受信できます。必要に応じて、VMインターフェースのなりすまし保護を手動で無効にできます。
- IPアドレス管理を無効にすると、ネットワークに接続されているVMは、そのネットワーク内にDHCPサーバーがあれば、DHCPサーバーからIPアドレスを取得します。また、なりすまし保護はすべてのVMネットワークポートで無効になり、手動で有効にすることはできません。つまり、IPアドレスとMACアドレスが割り当てられているかどうかに関係なく、各VMネットワークインターフェースはIPパケットを送受信できるようになります。
どんな場合でも、VMの内部から静的IPアドレスを手動で割り当てることは可能です。
物理ネットワークに必要な詳細情報を入力します。
物理ネットワークを接続するインフラストラクチャネットワークを選択します。
物理ネットワークの種類を選択します。[VLAN] を選択し、VLAN IDを指定してVLANベースのネットワークを作成するか、あるいは [タグなし] を選択してフラットな物理ネットワークを作成します。
注釈
インフラストラクチャネットワーク上で作成できるタグなしネットワークは1つだけです。
IPアドレス管理を有効にすると、CIDR形式のサブネットIPアドレス範囲が自動的に設定されます。ゲートウェイも指定できます。If you leave the Gateway field blank, the gateway will be omitted from network settings。
[次へ] をクリックします。
選択した物理ネットワークが、計算クラスターの [ネットワーク] タブにある計算ネットワークのリストに表示されます。デフォルトでは、以降のすべてのプロジェクトで共有されます。後でネットワークの右側のペインでネットワークアクセスを無効にすることができます。
IPアドレス管理を有効にした場合は、[DHCPおよびDNS] 手順に移動します。ここで、IPアドレス管理のネットワーク設定を行います。
ビルトインDHCPサーバーを有効/無効にします。
- DHCPサーバーを有効にすると、割り当てプールがあればそのプールから、ない場合はネットワークのIP範囲全体から、IPアドレスがVMネットワークインターフェースに自動的に割り当てられます。
- DHCPサーバーを無効にしても、VMネットワークインターフェースがIPアドレスを取得することは可能ですが、VM内での割り当ては手動で行う必要があります。
仮想DHCPサービスは、現在のネットワーク内でのみ機能し、他のネットワークでは使用できません。
1つ以上の割り当てプール(VMに自動的に割り当てられるIPアドレスの範囲)を指定します。
仮想マシンが使用するDNSサーバーを指定します。これらのサーバーは、ビルトインDHCPサーバーを介して、またはcloud-initネットワーク構成(VMにcloud-initがインストールされている場合)を使用してVMに配信できます。
[次へ] をクリックします。
[アドオンサービス] の手順で、計算クラスターのデプロイ時にインストールする追加のサービスを有効にします。そのサービスを後からインストールすることも可能です(アドオンサービスの管理を参照)。[次へ] をクリックします。
重要
Kubernetesクラスターを配置して動作させるには、次のサービスにアクセスできるようにします。
- ---すべての管理ノードおよび [VMパブリック] トラフィックタイプを使用するパブリックネットワークからのetcd検出サービス(https://discovery.etcd.io)。
- ---[VMパブリック] トラフィックタイプを使用するパブリックネットワークからのパブリックDocker Hubリポジトリ(https://registry-1.docker.io)。
- ---[VMパブリック] トラフィックタイプを使用するパブリックネットワークからの計算API。
- ---すべての管理ノードからのKubernetes API(KubernetesロードバランサのパブリックIPアドレスまたはフローティングIPアドレス。もしくは、ポート6443のマスターVM)。
[計算API] のトラフィックタイプが [VMパブリック] のトラフィックタイプを使用するネットワークから直接アクセスできないプライベートネットワークに追加されている一方で、パブリックネットワークにNAT経由で公開されていてFQDNで外部からアクセスできる場合は、計算APIのFQDNを設定する必要があります(Setting a DNS name for the compute APIを参照)。
注釈
Kubernetesをインストールすると、ロードバランササービスも自動的にインストールされます。
[概要] の手順で、構成を確認し、[Create cluster] をクリックします。
[計算] 画面で計算クラスターの配置環境を監視できます。