5.10. プレースメントの管理

プレースメントとは、特定の機能を共有する計算ノードのグループのことです。たとえば、VMや高度なCPUモデルでソフトウェアを実行するための特別なライセンスを共有する場合などにプレースメントを作成できます。ノードをプレースメントにグループ化すると、そのプレースメントにイメージを割り当てることができます。そして、そのイメージから作成されたすべてのVMは、そのプレースメントに含まれるノードに配置されます。このように、プレースメントを作成することで、特定の機能を必要とするVMをその機能を持つノードに割り当てることができます。

以下の点に注意してください。

  • 同じノードを複数のプレースメントに組み込むことも可能です。
  • プレースメントに割り当てられている仮想マシンは、そのプレースメントに含まれているノードの間でしか移行できません。プレースメントのないVMは、どのプレースメントにも含まれていないノードの間でしか移行できません。プレースメントにノードを追加するときには、さまざまなシナリオの移行オプション(高可用性やメンテナンスなど)を必ず指定してください。プレースメントの制限によってVMを移行できないといった状況が発生しないようにしてください。この場合、VMのプレースメントを編集できます(プレースメント内の仮想マシンの管理を参照)。
  • セルフサービスユーザーは、プレースメントに追加したイメージからVMを作成するという形でしかプレースメントを使用できません。すべてのノードがいずれかのプレースメントに含まれている場合は、1つのプレースメントに少なくとも1つのイメージを追加するようにしてください。そうしないと、セルフサービスユーザーが仮想マシンを作成できなくなります。

5.10.1. プレースメントの作成

プレースメントを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. [計算] > [ノード] > [プレースメント] タブを開き、[プレースメントを作成] をクリックします。

  2. 新しいプレースメントの名前を指定します。プレースメント内のノードの機能がはっきり分かるような名前にしてください。たとえば、Microsoft Windows Server licenseのような名前にします。

    ../_images/compute_placements1_ac.png
  3. プレースメントに組み込むノードを選択します。

    ../_images/compute_placements2_ac.png
  4. プレースメントにイメージを追加することもできます。そのイメージから作成したVMは、そのプレースメントに自動的に追加されます。

    ../_images/compute_placements3_ac.png
  5. [作成] をクリックします。

新しいプレースメントがリストに表示されます。

5.10.2. プレースメント内のノードの管理

プレースメントにノードを追加するには、以下の手順を実行します。

  1. [計算] > [ノード] > [プレースメント] タブで、対象のプレースメントをクリックします。
  2. [ノード] タブに移動して、[追加] をクリックします。
  3. プレースメントに組み込むノードを選択して、[追加] をクリックします。

プレースメントからノードを削除するには、プレースメントの [ノード] タブで対象のノードを選択し、[削除] をクリックします。

5.10.3. プレースメント内のイメージの管理

プレースメントに追加したイメージからVMが自動的にデプロイされるようにするには、そのイメージをプレースメントに追加します。すべてのプロジェクトの間で共有されているイメージについても、この操作を行えます(イメージの管理を参照)。

以下の手順を実行します。

  1. [計算] > [ノード] > [プレースメント] タブを開き、対象のプレースメントをクリックします。
  2. [プロパティ] タブで、[イメージ] セクションの [+ 追加] をクリックします。
  3. 1つ以上のイメージを選択し、[追加] をクリックします。

VMの作成時にそのイメージを選択すると、対応するプレースメントが自動的に選択されます。

プレースメントからイメージを削除するには、プレースメントのプロパティを開き、削除するイメージの横にあるごみ箱のアイコンをクリックします。

5.10.4. プレースメント内の仮想マシンの管理

仮想マシンは、プレースメントに追加されたイメージから作成された場合、そのプレースメントに割り当てられます。VMは、割り当てられたイメージで作成されたボリュームからプレースメントを継承することもできます(ボリュームの作成、編集、削除を参照)。ただし、VMは、ノードからのプレースメントとそれに対する変更を継承しません。たとえば、既存のVMを持つノードをプレースメントに追加した場合、ノードだけが、そのプレースメントを継承します。VMは同じプレースメントを継承しません。同様に、同じプレースメントに割り当てられているノードとVMがあり、そのようなノードをプレースメントから削除すると、ノードのプレースメントだけが変更されます。そのノード上のVMは、元のプレースメントを維持します。

VMのプレースメントを編集する必要がある場合は、vinfra service compute server setコマンドを使用します。ノードとVMに同じプレースメント設定が適用されていることを確認してください。

5.10.5. プレースメント名の変更

プレースメント名を変更するには、以下の手順を実行します。

  1. [計算] > [ノード] > [プレースメント] タブで、対象のプレースメントを選択し、右側のペインで [編集] をクリックします。
  2. 新しい名前を入力し、[保存] をクリックします。

5.10.6. プレースメントの削除

プレースメントを削除する前に、その中にノードが含まれていないことを確認してください。ノードが含まれているプレースメントは削除できません。プレースメントにノードがあれば、そのノードを削除して、以下の手順を実行します。

  1. [計算] > [ノード] > [プレースメント] タブで、対象のプレースメントを選択し、右側のペインで [削除] をクリックします。
  2. 確認ウィンドウで [プレースメントを削除] をクリックします。