10.5. RDMAの有効化

Acronis Cyber Infrastructureでは、ストレージバックエンドネットワークに対してRemote Direct Memory Access(RDMA) over Converged Ethernet(RoCE)、Internet Wide-area RDMA Protocol(iWARP)、またはInfiniBand(IB)をサポートします。RDMA技術により、このネットワーク内のサーバーは、プロセッサ、キャッシュ、またはオペレーティングシステムを使用せずにメインメモリでデータを交換できるため、リソースを解放してスループットとパフォーマンスを向上させることができます。

Acronis Cyber Infrastructureをインストールする前にRDMAネットワークインフラストラクチャを準備する必要があります。

デフォルトでは、RDMAは無効になっています。RDMAを有効にする前に、ストレージトラフィックタイプのネットワークに接続された各ネットワークアダプタでRDMAをサポートしていることを確認してください。

RDMAを有効または無効にするには、[設定] > [システム設定] > [RDMA] 画面のトグルスイッチを使用します。このオプションを変更すると、クラスターの可用性に一時的に影響が出る可能性があります。

10.5.1. InfiniBandデバイスの設定

注釈

管理者パネルにはIPの状態のみが表示され、InfiniBand(IB)の接続状態は表示されないため、接続されているものの、まだ設定されていないIBデバイスは [未接続] と報告される可能性があります。このデバイスにIPアドレスを割り当てると、ステータスは [OK] に変わります。

InfiniBandインフラストラクチャがある場合は、RDMAを有効にする前に以下の手順を実行します。

  1. [インフラストラクチャ] > [ネットワーク] 画面で、トラフィックタイプ [ストレージ] を空のネットワーク(他のどのトラフィックタイプも割り当てられていないネットワーク)に割り当てます。必要に応じて、[ネットワークを作成] をクリックして新しいネットワークを作成します。

  2. 登録されているノードで各IBデバイスを設定します。

    1. [インフラストラクチャ] > [ノード] 画面で、ノード名をクリックし、[ネットワーク] タブに移動し、デバイスを選択します。

    2. [設定] をクリックします。

    3. [設定] ペインで、IPアドレスとゲートウェイを指定し、[接続中モード] を選択し、MTUを65520に設定します。[完了] をクリックします。

      ../_images/rdma1_ac.png
    4. [ネットワークを割り当て] をクリックします。

    5. [ネットワークを割り当て] ペインで、[ストレージ] トラフィックタイプのネットワークを選択し、[完了] をクリックします。

10.5.2. RoCEデバイスとiWARPデバイスの設定

RoCEまたはiWARPインフラストラクチャがある場合、RDMAを有効にする前に各ネットワークデバイスで以下の手順を実行します。

  1. [インフラストラクチャ] > [ノード] 画面で、ノード名をクリックし、[ネットワーク] タブに移動し、デバイスを選択します。
  2. [設定] をクリックします。
  3. [設定] ペインで、デバイスにIPアドレスがない場合はIPアドレスを割り当て、ゲートウェイを指定します。[完了] をクリックします。
  4. [ネットワークを割り当て] をクリックします。
  5. [ネットワークを割り当て] ペインで、[ストレージ] トラフィックタイプ(および [内部管理][OSTORプライベート][ABGWプライベート] などの他のトラフィックタイプ)のネットワークを選択し、[完了] をクリックします。