2.1. ハードウェア要件

サポートされるハードウェア構成は数多くありますが、これらについては、Planning node hardware configurationsで説明されています。ただし、評価目的で配置するノードは、3つをお勧めします。この構成にすることで、1つのノードで障害が発生しても、クラスターはデータの損失を回避できます。次の表は、3つのノードそれぞれに対する*最小*ハードウェア要件を示したものです。高可用性を有効にするには、ストレージと計算を使用する管理ノードの要件を満たしたノードが3つ必要です。

表 2.1.1 ノードの最小ハードウェア要件
種類 ストレージと計算を使用する管理ノード ストレージと計算を使用するセカンダリノード ストレージとBackup Gatewayを使用する管理ノード
CPU 64ビットx86プロセッサー、AMD-VまたはIntel VTハードウェア仮想環境拡張機能が有効なもの
16コア* 8コア* 4コア*
RAM 32GB 16GB 8GB
ストレージ

ディスク1基: システム+メタデータ、100GB以上のSATA HDD

ディスク1基: ストレージ、SATA HDD、必要に応じたサイズ

ディスク1基: システム、100GB SATA HDD

ディスク1基: メタデータ、100GB SATA HDD(クラスターの最初の3つのノードのみ)

ディスク1基: ストレージ、SATA HDD、必要に応じたサイズ

ディスク1基: システム+メタデータ、120GB SATA HDD

ディスク1基: ストレージ、SATA HDD、必要に応じたサイズ

ネットワーク

プライベートネットワーク用に10GbE

パブリックネットワーク用に1GbE

* この場合のCPUコアは、マルチコアプロセッサーの物理コアです(ハイパースレッディングは考慮されていません)。

また少なくとも、パブリックネットワーク用にIPが2つ(高可用性管理パネルと各NFS共有用)、プライベートネットワーク用にIPが1つ(高可用性管理ノード用)、そしてFQDN2つ(S3およびBackup Gateway用)が必要です。

下の図は、この評価シナリオでのネットワークレイアウト例です。ホスト名とアドレスは、設定により異なる場合があります。

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FQDNは、バックアップエージェントがクラウドストレージとの間でバックアップを送信したり、取得したりするために使用します。クライアントマシンとAcronis Cyber Infrastructureのノードが異なるデータセンターにある場合は、任意のDNSサービスの1つ(AzureのAzure DNS、AmazonのAmazon Route 53、またはGoogleのGoogle Cloud DNS)でFQDNを構成することを強くお勧めします。何らかの理由によりそのようにできない場合、各ノードの/etc/hostsファイルにFQDNを手動で追加する必要があります。逆に、クライアントマシンとAcronis Cyber Infrastructureのノードが同じデータセンターにある場合は、パブリックDNSの代わりにローカルDNSを使用してバックアップを高速化できます。ローカルDNSはローカルIPアドレスでのみ動作するため、この場合はNATの使用をお勧めします。

この評価シナリオでは、Acronis Cyber InfrastructureとS3ストレージへのアクセスにGoogle Chromeブラウザの使用を推奨します。