6.4. RDMAの有効化

警告

この機能は試用版で、バージョン4.0までは本番環境での使用は推奨されません。

Acronis Cyber Infrastructureでは、ストレージバックエンドネットワークに対してRemote Direct Memory Access(RDMA) over Converged Ethernet(RoCE)、Internet Wide-area RDMA Protocol(iWARP)、またはInfiniBand(IB)をサポートします。RDMA技術により、このネットワーク内のサーバーは、プロセッサ、キャッシュ、またはオペレーティングシステムを使用せずにメインメモリでデータを交換できるため、リソースを解放してスループットとパフォーマンスを向上させることができます。

Acronis Cyber Infrastructureをインストールする前にRDMAネットワークインフラストラクチャを準備する必要があります。

重要

現在のバージョンのAcronis Cyber Infrastructureでは、RDMAを有効(または無効)にできるのは、ストレージクラスターを作成する前だけです。

デフォルトでは、RDMAは無効になっています。RDMAを有効にする前に、ストレージトラフィックタイプのネットワークに接続された各ネットワークアダプタでRDMAをサポートしていることを確認してください。

RDMAを有効または無効にするには、[設定] > [詳細設定] > [RDMA] タブのスイッチを使用します。このオプションを変更すると、クラスターの可用性に一時的に影響が出る可能性があります。

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6.4.1. InfiniBandデバイスの設定

注釈

管理者パネルにはIPの状態のみが表示され、InfiniBandの接続状態は表示されないため、接続されているものの、まだ設定されていないIBデバイスは [未接続] と報告される可能性があります。このデバイスにIPアドレスを割り当てると、ステータスは [OK] に変わります。

InfiniBandインフラストラクチャがある場合は、RDMAを有効にする前に以下の手順を実行します。

  1. [インフラストラクチャ] **> **[ネットワーク] 画面で、トラフィックタイプストレージを空のネットワーク(他のどのトラフィックタイプも割り当てられていないネットワーク)に割り当てます。[編集] > [ネットワークを作成] をクリックして、必要に応じて新しいネットワークを作成します。

  2. 登録されているノードで各IBデバイスを設定します。

    1. [インフラストラクチャ] > [ノード] > <ノード> > [ネットワーク] を開き、デバイスを選択します。

    2. [設定] をクリックします。表示されたペインで以下の手順を実行します。

      • IPアドレスを割り当てます(デフォルトで [手動] が選択されます)。

      • ゲートウェイを指定します。

      • [接続中モード] チェックボックスをオンにします。

      • MTUを65520に設定します。

      ../_images/stor_image106_ac.png

      [完了] をクリックします。

    3. [ネットワークを割り当て] をクリックします。表示されたペインで、ストレージトラフィックタイプのネットワークを選択し、[完了] をクリックします。

6.4.2. RoCEデバイスとiWARPデバイスの設定

RoCEまたはiWARPインフラストラクチャがある場合、RDMAを有効にする前に各ネットワークデバイスで以下の手順を実行します。

  1. [インフラストラクチャ] > [ノード] > <ノード> > [ネットワーク] を開き、デバイスを選択します。

  2. [設定] をクリックします。表示されたペインで、デバイスにまだIPアドレスがない場合はIPアドレスを割り当て、ゲートウェイを指定します。[完了] をクリックします。

  3. [ネットワークを割り当て] をクリックします。表示されたペインで、ストレージトラフィックタイプ(および内部管理OSTORプライベートABGWプライベートなどの他のトラフィックタイプ)のネットワークを選択し、[完了] をクリックします。