リリース日2023年10月

文書の最終アップデート:2023年10月17日

目次

新機能

Acronis CyberApp Standard(CyberApp)

CyberApp Standardは、独立ソフトウェアベンダー(ISV)、システムインテグレーター、サービスプロバイダー、およびその他の企業が、自社の製品やサービスを簡単に統合し、Acronis Cyber Platformをカスタマイズして、自社の製品やサービスの機能や特徴に合わせてコンポーネントを拡張できるようにする、宣言型、ローコード、UI駆動型の統合標準です。主な利点:

  • コーディングを使用しない宣言型のプログラミング: 命令型のプログラミングに比べて最大で50%高速に統合を構築できます。
  • 開発作業を経ずにAcronis Cyber Protect CloudにカスタムUI画面を追加できます。AcronisのネイティブUIコンポーネントを使用して、独自のデータをAcronis Cyber Protect CloudのUIに埋め込むことができます:
    • アラート: Acronisのアラートリストに基づく、パートナーが定義したアラートの概要ならびに管理。
    • デバイス: 独立ソフトウェアベンダー(ISV)のカスタム操作を備えたデバイスとデバイスプロパティのリスト。このリストは独立ソフトウェアベンダー(ISV)のマネージドデバイスによって拡張されます。
    • ナビゲーションメニュー項目: Cyber Protect Cloudコンソールと管理ポータル左側のナビゲーションペインにある、カスタムページを含むプライマリおよびセカンダリのメニュー項目。
    • ウィジェットとレポート: Cyber Protect Cloudコンソールと管理ポータルの両方で利用できる、独立ソフトウェアベンダー(ISV)の統合データを入力した標準ウィジェット。
  • セキュアな設計: 分離されたマイクロフロントエンドとアクセスチェックにより、独立ソフトウェアベンダー(ISV)に必要な許可のみを提供できます。
  • アプリケーションライフサイクル: ベンダーポータルを使用して、初期構成からリリースまでのアプリケーションライフサイクルを管理します。

ライセンス

Acronisパートナーは、ベンダーポータルに登録すると利用できます。

新しいオペレーティングシステムのサポート

このリリースでは、macOS 14 Sonomaのサポートが追加されています。パートナー側では、バックアップ、セキュリティ、管理、ファイルの同期と共有を含むAcronis Cyber Protect Cloudの機能でmacOS 14 Sonomaワークロードを保護できるようになります。

管理ポータル:Acronisのトライアルパートナー向けTCO計算機能

以前のリリースでは、トライアルパートナーがクライアントに提供する製品やサービスに関連したコストを事前に見積もるツールが存在しませんでした。

C23.10リリースから利用できるようになったTCO計算ツールでは、トライアルパートナーが事前にコストを計算し、提供製品の財務面での計画を策定する機能を利用できます。

トライアルパートナーは、管理ポータルのナビゲーションメニューにある [月単位のコストを計算する] という項目をクリックすることで、TCO計算ツールのページに遷移し、そこで計算を実行できます。

ライセンス

  • すべてのAcronisトライアルパートナーが利用できます。

クラウド統合:Zapier

Zapierはサービスとしての統合プラットフォーム(Integration-Platform-as-a-Service)であり、MSP側がこれを利用することで、Acronisを含む6,000以上のアプリケーション間のカスタム統合を簡単に構成できます。

Zapier向けのAcronis機能統合には、数十のシナリオとアプリケーションのテンプレートが含まれており、パートナーはこれをコピーして自社の要件を満たすように変更できます。

AcronisのZapier統合では、以下のように多くのシナリオがサポートされています。

  • スプレッドシート、カスタマー関係管理プラットフォームなどのカスタマーテナントをデータに基づいてプロビジョニングおよび管理します。
  • AcronisのアラートをサポートプラットフォームやTeams、Slack、その他のアプリケーションのメッセージとして同期します。
  • カスタマーテナントごとの使用状況レポートをスプレッドシートや請求書発行/会計ソフトウェアにエクスポートできます。

ライセンス

  • すべてのライセンス。

アップデート済みコンポーネント

サイバープロテクションエージェント

Acronisサイバープロテクションエージェントの新しいバージョンは以下の通りです。

  • AcronisサイバープロテクションWindowsエージェント(v.36539)
  • AcronisサイバープロテクションMacエージェント(v.36539)
  • AcronisサイバープロテクションLinuxエージェント(v.36539)

Acronisサイバープロテクションエージェントのリリースノートは、こちらから参照してください。

Acronis Cyber Cloud APIの変更点

Acronis Cyber Cloud APIの変更履歴は、専用のAPI変更ログ文書で確認できます。

修正済みの問題

このセクションでは、本リリースにおける主な修正点について詳しく説明します。修正された問題の一覧は、リクエストに応じて入手可能です。

セキュリティ

このリリースで修正されたセキュリティ問題については、https://security-advisory.acronis.com/updates/UPD-2310-1f44-6b41を参照してください。

Acronis Cyber Protect Cloud

  • [ABR-372867] EU1およびEU2データセンターで、電子メール通知が大幅に遅延して配信される。
  • [ARC-612] [ABR-373895] クラウドツークラウドバックアップが、「アーカイブサーバーインスタンスの不一致」というエラーにって失敗する場合がある。
  • [DRAAS-25137] ディザスタリカバリ:データベースに重複したエントリがあるため、VPNゲートウェイの配置に失敗する。
  • [DEVLOCK-5958] Windows 11用のアップデートプログラムKB5030219をインストールすると、DLPサービスがインストールされているマシンでWindowsの [スタート] ボタンと [検索] が機能しなくなる。
  • [ABR-371604] M365 SharePointのクラウドツークラウドバックアップで、「変更イベント項目/追加の処理に失敗しました」という警告が表示される場合がある。
  • [DRAAS-28959] Disaster Recovery service: まだバックアップが作成されていない場合でも、自動テストフェールオーバーが開始される。

既知の問題

  • [ABR-370018] OneDriveの復元タスクが、特定の進捗率で長時間停止したままになる。
  • [ABR-367677] OneDriveの復元タスクの処理に非常に時間がかかる。
    • 解決策:(https://kb.acronis.com/content/72506を参照)。
  • [ABR-365442] バックアップの数が多いバックアップセットで、バックアップの検証が正常に完了するものの、検証ステータスが不正確になるか、欠落する。
  • [ABR-361097] 名前に記号を含むバックアップを作成しネットワークストレージに保存すると、アクセスできなくなる。
    • 解決策:アプリケーションで許可されていても、バックアップ名に記号を使用しないこと。

既知の問題や回避策については、ナレッジベースを参照してください。